(No.3297)アプローチも等速に振る

 一つの技術を習得するには時間が掛かる。増して古希を過ぎると体も記憶も金属疲労を起こしている。アプローチは前後のスウィングを等速で振る様にして良くなったが、これを直ぐに忘れる。理由は簡単だ。ハンドファーストに構えるようにしているのでこれに気を取られて、それ以外が疎かになる。最悪は、トップでコックが解けてしまうこと。見事なダフリばかり出る。
 ショットも然り、コックを維持するようにすると、腕にやたらと力が入る。自然にコックできていないから起こる現象だが、腕に力が漲ると強い右手で打ちに行くことになり、ダフる条件が完備される。未だ未だスウィングの完成には時間が掛かる。時間切れとなる前に納得できるスウィングができるようになるだろうか。

 英国の”Remembrance Day”とは、第一次世界大戦の戦没者慰霊日である。多くの国民は赤いポピーの造花を胸に付ける。一方、この行事を戦争礼賛と批判する勢力は白いポピーの造花を付ける。ケンブリッジ大学の保守派学生団体が100周年の今年は盛大に執り行うべきだと学生会に提案したが、執行部は拒否した。又、ロンドン消防団の団員が白いポピーを付けることを裁判所が許可した。これを受けて保革両派の論争が激化している。
 TV局"itv"のモーニングショーは、両派を招待し論戦を企画した。だが、MCのトランプ大好きのピアース・モルガンは、途中から Peace Pledge Union(平和委員会みたいなものか)の代表者を激しく批判しだした。「英国戦没者だけでなく全ての犠牲者を慰霊せよと主張しているが、ナチの戦没者も慰霊するのか」と問い掛けた。平和委員会の責任者は、全ての戦争被害者は慰霊されるべきだと答えたが、モルガンは許さず、彼らはナチもISISも慰霊の対象とすると批判した。可なり飛躍した論理だが、トランプ信奉者なら止む得ないか。
 戦争の犠牲者を慰霊する。極めて自然なことだが、自国民のみを慰霊の対象とすることに抵抗する者もいる。戦争の悲惨さを訴えるには、敵味方関係なく追悼することだとの主張だ。双方それぞれに論拠を持つ。だが理解し合うことは難しい。

 似たような話は米国セントルイスでのこと。プール、スパ、ワインバーにカラオケ部屋もある超高級マンションに入ろうとした黒人男性が中年の白人女性に呼び止められた。「あなたはここの住人か」「そうだよ」「何階の何処に住んでいるの」「何でそれを教えなければならないの」。ビルに入ろうとする男性の邪魔をしながら、「ここの住人ならこのような立派なキーが必要なのよ。証拠を見せて」「私の住居ビルだよ。そこをどいてよ」。彼女は不信感を持ち、彼と一緒にエレベーターに乗り込み、部屋の前まで付いてきた。彼が部屋を開けて入ろうとすると、「私は近所に住んでいる者よ」と捨て台詞を残して去った。部屋にいると警官がやってきた。彼女が呼んでいたのだ。
 彼女は近所の不動産会社で働いていたが、不動産会社は、不適切行為だったと彼女を解雇した。
 黒人男性は、事の次第をSNSに書き込んだ。「未だ未だ米国には偏見がある。黒人が高級マンションに住むはずがないと思っている人がいる」。
 彼女は不審者を見逃さないとの善意で行動した。だがその善意は、或る種の偏見に基づいていたところが彼女の不幸。自分は正しいと思い込み過ぎた。

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